@BCGの免疫力による無症状感染者が大量発生したら?
保ウィルス感染者が野鳥、コウモリ、豚など動物と同様の宿主状態となり、人間を含めた他の哺乳類に感染させる可能性は? あり得ます。
答えは1世紀くらい後でしょう。4. 近年のワクチン開発は人造ウィルスによる免疫力強化が主流昨今の新ワクチン開発はウィルスの遺伝子を解析し、その設計図で作られた人造ウィルスを使用することが主流となりそうです。
話題のCOVID-19のワクチンは70カ所を超える研究所が開発中ですが大半は人造ウィルスを使用しています。
人造ウィルスを人体に投入して抗体を作らせ、それに実際の病原ウィルスを撃退させる作用機序です。言い換えれば免疫力強化策の一つです生物の遺伝子解析が進化し、結実した証ともいえますが、だれもが認める当然の成り行きでしょう。
医薬品製造会社が過去の手法となりそうな製法でのBCG製造を嫌うのは自然でしょうが、新たな製法ですから、安全性の確認に時間を要します。5. ギニア・ビサウ共和国で感染症ワクチンを研究した二人1978年のギニア・ビサウでの研究(Bandim Health Project)をリードしたのはコペンハーゲン大学(デンマーク)の*Peter Aaby 博士と*Christine Stabell Benn博士(女性)
共にその後の1991年に汎用ワクチン「non-specific effects of vaccines」のセオリーを確立しています。
WHOも1978年の報告に「BCGワクチンは乳児や幼児を病魔から総合的に護り、生存率を高める」と疫学的成果を認めていました。
ただし当時のBCGワクチンは効能が最大でも60%くらいだったそうで、この研究報告も裏付け検証に乏しいと、WHOの評価は低く、BCGワクチンの汎用性を公式に認めるまでには至らず、数十年間はそれ以上の話題となりませんでした。
「overall mortality in children, but rated confidence in the findings as “very low.”」
今世紀になり、裏付けが進むと、WHOはこの研究のコストパフォーマンスの良さを重視。
発展途上国の子供たちを多くの*感染症から護るプランの再編成に、その可能性を検証しているといわれます。
この頃よりBCGワクチンの汎用性に関心を持つ学者、メタアナリシスをする学者が増えています。
*measles vaccine(麻疹), BCG、oral polio vaccine(経口*小児麻痺ワクチン), DTP vaccine (ジフテリア・百日咳・破傷風混合ワクチン)
*急性灰白髄炎、脊髄性小児麻痺 *Peter Aaby (デンマーク:1944~) 人類学者 医学博士 コペンハーゲン大学教授(University of Copenhagen)
2000年にデンマークで最高位の医学賞を受賞(Novo Nordisk Prize)
*Christine Stabell Benn:南デンマーク大学教授(Professor of Global Health, University of Southern Denmark)
2011年コペンハーゲン大学卒業(University of Copenhagen)
医学博士(Doctor of Medical Science)6. Mihai Netea博士(オランダ)の再検証2016年にオランダの*Mihai Netea博士(ナイメーヘン・ラドバウド大学)が新たな研究成果を発表。
「BCGワクチンは接種初年度にウィルスを含む他の感染症の30%くらいに効果がある」
と報告しています。
この研究はBCGワクチンの汎用性研究として高い評価を得ており、現在の論議の根拠ともなっています。
*Mihai Netea博士は1968ルーマニア生まれ、母国のCluj-Napocaで医学を学び、オランダ中部のナイメーヘン・ラドバウド大学医学部で博士号取得(Radboud University Nijmegen)。
2008年ナイメーヘン・ラドバウド大学教授。
公衆衛生、世界の感染症など国際保健(global health)の研究者であり、医薬品開発のリーダー。