危険ハーブ、覚醒剤、麻薬

巨人軍推奨サプリメントのドーピング疑惑
サプリメント原料に非表示の違法物質混入
アジア諸国では違法サプリメントの常套手段

2019/09/30
最終更新:2026-09-16

1. 巨人軍推奨サプリメントのドーピング疑惑プロ野球読売巨人軍(以下巨人)は今年のセントラルリーグ優勝を2019年9月21日に決めましたが、25日になり、球団選手の衝撃的なドーピング疑惑ニュースが報道されました。
内容は巨人とオフィシャル・ニュートリションパートナー契約を結ぶ会社のサプリメント「アイアンSP」から世界ドーピング機関(*WADA)
指定禁止薬物(筋肉増強成分)が検出されたこと。
巨人選手を中心にプロ野球セパ両リーグに所属する選手が使用していたそうです *World Anti-Doping Agency2.阿部捕手突然の引退が25日に発表されたタイミング疑惑が報道された2019年9月25日は永年、リーグ壱の捕手として攻守に大活躍した阿部選手の引退会見が開かれていた日。
引退を待っていたかのようなタイミングで報道されたことで、ネット上では様々な憶測が飛び交っています。
 公式には阿部選手の引退はコーチになって修業し原監督の後継者になるための既定路線といわれますが、スターティング出場機会が増えてきた今シーズン後半の阿部選手は、誰もがまだ数年はやれると考える素晴らしい成績。
本人も現役継続を望んでいたそうで、突然の引退声明と捉える人も多く、素直に受け取られていません。3. 事件概要が不明な中でファンが不思議に思うこと問題のサプリメントが発売されたのは2019年6月一般的にはスポーツ選手を対象とするサプリメントならば事前に疑義ある物質はドーピング禁止関連のチェックをします。
疑惑を持たれたサプリメントはビタミン剤のようにありふれた素材といわれ、それなら「なぜ発売後に急遽検査をしたのか」、それには理由があるはずですが、ファンには一切の説明がありません。

球団が説明するような製造ラインで違法物質が誤って混入することは、(異例発生時の詳細な解説がないかぎり)日本の一流受託メーカーなら、まずあり得ません。
違法薬物混入を疑うならば原料関連(第5項)でしょう。
いずれにせよ摂取していた選手が「他にはない特別な効能がある」とは聞かされても、違法物質混入であることを知っていたとは考えられませんから見えざる事件の背景を監督や選手の名誉のためにも詳細に公表すべきでしょう。4. なぜ読売巨人軍球団がサプリメント摂取を推奨していたか安全性が確認されているのは伝統的な食材として数百年以上の実績を持つ素材だけですから、自他ともに選別には格別に慎重でなければなりません。
スポーツ大国の米国の指導者はサプリメントを選手に推奨をすることを避け、選手の自己判断、自己責任に委ねています。

巨人で管理栄養士による選手の栄養指導に当該サプリメントが含まれているとしたら、常識的には今回のトラブルに監督、選手の責任はありません。
売り込んだ納品業者だけが詳細を知っていたのではと推測されています。
球界を常にリードしてきた巨人が、違法サプリメントを選手に推奨をするような危険を侵すとは信じられないからです。

 現段階では球団、監督などの関与は想像もできませんが「監督推奨が*ラベルに記されている清涼飲料」や、宣伝文に阿部選手が常用者の筆頭として記されているサプリメントが存在することは事実。
*原監督が筆で書いた球団の2019年スローガン「和と動」がラベルにプリントされたスポーツ用エネルギー・ドリンク世界のプロスポーツ界は競技選手のドーピング違反に常に悩まされ、日本の野球も例外ではありません。
実例を列挙するのが困難なほどの多数。
巨人にはゴンザレス投手の先例があり、球界では今年(2019年)夏に広島のバティスタ選手、オリックスのメネセス選手が摘発され追放されたばかり。
ドミニカ共和国で選手養成のカープ・アカデミーを主催し、日本へ選手をコンスタントにスカウトしている広島カープを始め、中日ドラゴンスなどカリブ海諸国出身選手を複数採用しているチームは常にドーピング疑惑に悩まされています。

特に広島カープが築いた選手育成のビジネスモデルに米国大リーグが追従してからはカープ・アカデミーは良質な選手育成が困難になっているようです。5. 合成アミノ酸サプリメント事件で日本企業が賠償金2,000億円スポーツ飲料やスポーツ・サプリメントの過剰摂取と長期使用は安全ではありません。
開発されて50年に満たない合成甘味料や合成アミノ酸、ミネラル類の安全性を言い切れる研究者はいません。
米国では日本の合成アミノ酸サプリメントの薬害が集団訴訟を起こされて2,000億円もの賠償金を払わされた事件がありました。
この事件を受けて厚生労働省は以下の警告をレリースしました。

「特定のアミノ酸を高濃度に含有させた健康食品を継続的に摂取するとアミノ酸バランスを損なうおそれがあるので,このような健康食品を継続的に摂取することのないよう注意すること」
詳細は下記記事参照。
「トリプトファンによる好酸球増多筋痛症候群(EMS)事件合成必須アミノ酸の安全性」
https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=5386. 巨人軍が販売したのは違法薬物混入サプリメント? サプリメント原料に非表示の違法物質が混入されることは日常茶飯事アメリカ、ロシア、中国などではドーピング指定禁止薬物が検出されないように新しい合成法が常に開発されているといわれます。
10数年前には新開発された違法薬物を多くの米国大リーグ選手が使用していた事件がありました。
検出できる精度の高い機器が開発されて摘発されるまで、検査を潜り抜けていた選手は約800人といわれています。
オリンピックに出場するレベルの投擲競技、短距離などの陸上競技、レスリングなどの選手も検査を潜り抜けることが可能な違反物質の新合成法を血眼で探しているといわれます。
 また、中国などでは強精強壮剤や生活習慣病関連の生薬にラベル表示されないバイアグラなど医薬品が混入されているケースが珍しくありません。
合成アミノ酸やマルチビタミン・ミネラルのサプリメントにラベル表示されない医薬品を混入し「他と較べ格別に効果が高い」として売られることも多々あります。
おそらく巨人軍はこのような違法薬物混入サプリメントを販売する業者に騙されたのではと推測されています。

 7. サプリメント過剰摂取から危険な医薬品中毒に進行スポーツ選手がサプリメントを摂取する目的は「疲労回復」「筋力増加」
「赤血球増加」「気力高揚」「持久力増加」など。
大別すれば「脳に働く素材」と「筋力、体力増強に働く素材」
 どちらにも市販されている医薬品があり、乱用が社会問題化しています。
中枢神経、末梢神経に働く麻薬成分のオピオイド鎮痛剤、筋肉合成に働くアナボリック・ステロイドなどは過剰摂取に危険性が懸念されており、行き着く究極は廃人や中毒死です。
「ドーピングに使われるアナボリックステロイド(THGなど)とアンフェタミン 型覚せい剤)
https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=140
 日本では若者中心に蔓延していたドラッグと称される覚せい剤の使用が急減し、代わりに鎮痛医薬品が大量に使用されるようになっています。
鎮痛医薬品の用途の半分以上が医療ではなくドラッグの代用として使用されているようですが、これを承知の医薬品製造会社、医療関係者、監督官庁などは、売上ファースト。
規制することなく傍観しているそうです。
永年にわたり築かれた医療関係者の既存ネットワークは簡単には崩れません。
*2013年7月にドーピングに使われるアナボリックステロイド(蛋白同化ステロイド類)とアンフェタミン (Amphetamine) 型覚せい剤疑惑が再び米国プロスポーツ界で浮上。
メジャーリーグベースボールではヤンキースのアレックス・ロドリゲス以下20名以上が疑惑の渦中といわれます8. 合成アミノ酸常用アスリートの腎臓機能障害日本のスポーツ選手の摂取するサプリメントは「筋力、体力増強に働く素材」を期待する*分岐鎖アミノ酸のロイシン、バリン、イソロイシンとミネラル、ビタミン類がほとんどです。
*分岐鎖アミノ酸(branched-chain amino acids:BCAA)
プロテイン(protein:タンパク質)と呼ばれる飲料はタンパク質を構成するアミノ酸と他の栄養成分を組み合わせた製品の総称となっています。

プロ、アマを問わずスポーツ選手がこれら合成アミノ酸の服用で筋力増強、体格改良に安易に取り組んでいますが、過剰摂取や連用が腎臓障害の多発を招き怪我の頻発に繋がっているのでは、と研究者らは危惧しています。
腎不全が筋肉、骨に大きな影響を与え、機能を阻害するからです。

事実、筋力増強のために、しばしばアミノ酸を常用しているアスリートは腎臓機能障害を発症している実例が多いといわれます。
「合成アミノ酸により腎臓機能が害されてカルシウム吸収に必要な機能(bone resorption)が失われ骨粗しょう症(osteoporosis)の原因となる」

これらは日常的な摂取量を大幅に超えれば効果は高くはなりますが、永続性がありませんからそれを期待すれば、医薬品に移行するか摂取量を増やして行かねばならず、過剰な摂取量は体内の栄養バランスを崩し体機能に様々な異常が発生するようになります。
「健康オタクが癌になり、認知症を防げないなぜ:
サプリメントの危険性は薬用ハーブと過剰な摂食量」
https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=152
 「体の機能を怠け者にしない工夫」
https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=456
 血中酸素供給量は赤血球のヘモグロビンを構成する鉄分を別途供給することにより増やすことが出来、長距離レースの記録を短縮することが可能ですが、過剰鉄分は腎臓疾患、肝臓障害、糖尿病、動脈硬化の原因となり寿命を縮めることになります。
「新年の箱根駅伝や長距離の学生ランナーに半強制的に貧血治療用の医薬品である鉄剤注射を強いる指導者や医師に警告」
https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=1839. 筋力増強アミノ酸の過剰摂取を中止した日本人大リーガーすでにご報告したことですが、アメリカのメジャーリーグベースボール(MLB)で永年活躍を続けたイチロー選手。
2016年のシーズン後半からは一部の筋肉のみを増強するトレーニングをやめたそうです。
一部を増強することで全体のバランスが崩れるために、期待されたパワーを得るどころか悪影響が目立ってきたからとのこと。
これはアミノ酸もバランスが重要なことに通じます。
イチロー選手は合成アミノ酸サプリメントの有害性が警告されたころに中止しているようですが、合成アミノ酸サプリメントはアスリートが筋肉に十分なグリコーゲンを蓄えるための糖質合成(incorporate enough carbohydrates )を困難にします。
https://botanicals.co.jp/library_view.php?library_num=541