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毒性が旨味(うまみ)となるキノコ毒素(mushroom toxin):
食用といえども食べ過ぎは危険

2025/10/18
最終更新:2026-09-13

       フランスで ジロール(girolle)と呼ばれる天然のアンズタケ(写真上:仏ナント))
ヨーロッパ大陸、北米などでも人気の食用キノコ(Cantharellus cibarius)


1.食用になるキノコは約300種類
(写真上)初秋の華は松茸.定番は網焼き、すき焼き、土瓶蒸し 
(写真上)食用となる卵茸(たまごたけ:Amanita hemibapha)
猛毒で知られるアマニータ属に関わらず広く食されている。(神奈川秦野産)

きのこは世界に10,000種類以上は確認されているといわれますが、日本には推定2000種前後が自生し、食用になるものは約300種、市場価値がある ものは栽培種を含めて約20種です。
写真下のマツタケのように栽培が困難な食用種を除き、美味しいキノコはほとんどが栽培種。
栽培種のほとんどは天然と種菌が同じというだけで栽培種に同名がつけられていますが外見も味も異なるものがほとんど。
天然の味覚にはかない ません。


写真下左が最高級といわれる丹波産まつたけ.
中国、韓国、カナダ、チベットなど輸入物が乱入する市場ではコストパフォーマンスが良いとは言えない.
 
全国区の天然きのこは松茸くらい。
栽培種が物足りないキノコ好きも多く、日本ではきのこ狩りが秋の野山の楽しみとして定着。
特に初秋に雨が多い年は、沢山の種類が出現してマニアを喜ばせています。
欧米でもキノコは伝統的な食材として普及しており、きのこ狩り(Mushroom hunting)をする人が珍しくありません。
内外ともに自然食品のブームとともに、キノコはますます注目されていますが野生キノコは自生地によって色、形状、毒性が異なるものが多く、有毒、無毒の識別は自称専門家にも非常に困難。
路傍で販売される野生きのこに毒キノコが混入することが珍しくありません。
いずれにせよ、キノコの毒素種やその含有量は、同種キノコでも、個体間で大きなばらつきがありますから、猛毒、弱毒の定義を安易にすることは危険です。2.意外に少ない毒キノコ
白い卵茸(一部ではハマクサギタマゴタケとも俗称している)。
食べた人の報告は見当たらない。
食用になるタマゴ茸同様に幼生段階で卵そっくり。タマゴ茸は赤い卵ですがこのキノコは白い卵そっくり。日本では温帯地方のどこにでも群生して生えている。

食用の品種に近い(食べることが出来そうな)形態や味覚をもつ毒キノコは、きのこ全体から見れば1%くらいといわれ、決して多くありません。
特に猛毒といわれ致死率の高いキノコはテングダケ属(Amanita)以外には僅か。
先進国である中国やヨーロッパのデータは不明ですが、米国では毒素による事故が約220万件報告された中で、キノコの事故は約9000件、死亡者は6人のみです(FDA 1999年)。
 3.毒素:アマトキシン(amatoxins)の発見1937年にタマゴテングタケ(Amanita phalloides)から分離されたアマトキシン(amatoxins)は猛毒といわれ、毒素はアミノ酸から作られる環状ペプチド(Cyclopeptide)。
シクロペプチドまたはサイクロペプチドと発音されます。
毒性は活性を持つまで24時間くらいかかる遅効性。
胃洗浄、下剤、解毒剤、透析などの処置が遅れることが多く、肝臓移植の他に治療法がなくなることがあり、致死率は25-40%といわれています。
アマトキシンには5種類くらいサブタイプが発見されていますが、この内αタイプ、βタイプが肝臓、腎臓、腸などの細胞組織の合成を止めてしまう作用があります毒素に対する反応は体重に比例しますから、幼児や子供に死亡率が高いのが特徴的。
子供は野生のキノコ摂食を避けたほうが無難です。
致死量は約500μg/㎏(体重).フグ毒やヒ素より、かなり弱い毒性ですが、サリン並で青酸カリより、かなり強いことで知られています。.

アマトキシン類(amatoxins)含有キノコテングタケ属(Amanita)
*シロタマゴテングタケ(Amanita verna)
*タマゴテングタケ(Amanita phalloides) (the Death Cap)
*ドクツルタケ(Amanita virosa)
*Amanita bisporigera、*Amanita ocreataケコガサタケ属(Galerina)
*Galerina fasciculata Hongo:コレラタケ(ドクアジロガサ)
*Galerina venenata、*Galerina autumnalis、*Galerina marginata、キツネノカラカサ属(Lepiota)
*オオシロカラカサタケ(Lepiota morgani):
2017年8月20日名古屋市港区の公園で採取.バーべキューで食べた3人が中毒で入院(欧州名:Chlorophyllum molybdites)(米通称:Greenspored mushroom)
*ワタラカラカサタケ(Lepiota clypeolaria)

アマトキシン(amatoxins)の名称由来1937年の当初はアミノ酸7個(環状ペプチド)のファロディン(phalloidin)、ファロイン(phalloin)、ファリシン(phallisin)が分離されて、ファロトキシン類(Phallotoxins)と呼ばれましたがその後1941年にアミノ酸8個(cyclic octapeptides)のアマチン(amatin)、アマニン(amanin)、アマヌリン(amanullin)が発見されて、ファロトキシン類はアマトキシン類(amatoxinsと呼ばれるようになりました。
ただしアミノ酸の配列詳細は1962年頃まで判明しなかったようです。

テングタケ属の環状ペプチドにはアマトキシン類(amatoxins)の他、ビロトキシン類(virotoxins) も発見されています。
(細胞核のRNAポリメラーゼⅡに特異的に作用する)。
    
Amanita pantherina キノコは成長過程で形が変化します.4.死亡事故の95%はベニテングダケ(アマニータ)のアマトキシン欧米ではキノコの愛らしい姿が、アニメやイラストで多用され、毒キノコともいわれるベニテングタケ(Amanita muscaria)は特に人気者です。

欧米で間違って摂食される猛毒キノコは、ほとんどがテングタケ属(アマニータ)の猛毒御三家と呼ばれる、*タマゴテングタケ(Amanita phalloides)、*シロタマゴテングタケ (Amanita verna)、*ドクツルタケ(Amanita virosa)。
ベニテングタケ(Amanita muscaria)は特徴的な外見のために食べる人はまずいません。

アマニータの種類は世界に広く分布し、致死率が高いアマトキシン(amatoxins)を高単位に含有します。
欧米のキノコ死亡事故の95%以上は、アマトキシンによるもの
特にドクツルタケはマニアが間違って食べることが多々あり、死の天使(Death Angel)、死の帽子(death cap)などと呼ばれています。
毒素のアマトキシンは加熱や乾燥では消滅しません。
その他の危険なキノコにはヒダハタケ(Paxillus involutus:Brown roll-rim):ヒダハタケ科 )があります。             
東欧などで、平均10件位/年、中毒が発生し、10年間で4-5人の死者が報告されています毒素は特定されていませんが、オレラニン(Orellanine)中毒のような症状を呈し、意識不明となります。
日本にはヒダハタケ科の近似種に、ニワタケ(Paxillus atrotomentosus)があります。5.日本のキノコ毒中毒
日本の毒キノコは約30種類。
(*欧米では100-150種類ほどが確認されています)
日本のきのこ狩でおきる事故は、「しいたけ」に似たツキヨタケ*が多く、「まいたけ」に似たクサウラベニタケ*や、「シメジ、ナラタケ、ハツタケ」などに似たドクササコ*、「クリタケ」に似たニガクリタケ*などが続きます。

テングダケ属(Amanita)の事故はあまりありません。
ツキヨタケやクサウラベニタケは、よほどの量を食さなければ致命的にはなりませんが、テングタケ属のドクツルタケは通常サイズを1本も食すれば致死量(アマトキシン20-50g)となることがあります。

クサウラベニタケ(Entoloma rhodopolium)
イッポンシメジ科、イッポンシメジ属

*ツキヨタケ:キシメジ科、ツキヨタケ属(Lampteromyces japonicus.)
*クサウラベニタケ:イッポンシメジ科、イッポンシメジ属 (Entoloma rhodopolium)
*ドクササコ(毒笹子)(ヤブシメジ):キシメジ科、カヤタケ属(Clitocybe acromelalga )
*ニガクリタケ:モエギタケ科、クリタケ属(Naematoloma fasciaulare):
英語通称サルファー・タフト(Sulphur tuft)




 
写真上の栽培種ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)はシメジとも名乗ります.
栽培種の形状は様々ですがスーパーで売られていたこの栽培種は路傍で売られていた写真上段の野生種(秩父産)と酷似.
ただし野生も自生培地や成長段階で形状は異なります。6.脱毒して有毒キノコを食用とする国々日本で知られている欧米の食用きのこは、トリフや、香りの良い栽培種のボルチーニ*(porcino)(フランスではセップ茸:Cèpe)、ブラウン・マッシュルーム*などですが、北欧、東欧などでは、中国、日本と同様に、20種類以上の野生きのこ類を食用とする国があります。
中国、北欧、東欧などでは、毒キノコを脱毒して常食していますから、キノコに関しては、日本が先進国とはいえません。
欧米ではキノコ毒素の応用研究も医療分野などで進んでおり、非常に身近な食品となっています。

* ボルチーニ:ヤマドリタケ(porcino:Boletus reticulatus)仏名:セップ(写真下)はフランス中西部産の天然セップ茸(Cèpe)乾燥茸100g約2,000円
*ブラウンマッシュルーム: ツクリタケ(Agaricus bisporusまたはAgaricus brunnescens)。
通称:button mushroom、Chestnut、 Crimini(小さいもの)、Portabella(大きいもの).
ツクリタケの和名、学名は天然の種類。市販されるのは栽培種のために近縁種と言えます。
モリーユ茸 (morille:Morchella esculenta)種類はいくつかありますが、アミガサ茸の一種.
フランス(ナント:Nante)では日本産マツタケ中級クラス並の超高価.
乾燥茸100gで約4,250円(2018年1月現在)
生食にはギロミトリンの微毒があるといわれ日本では常食されていません.
栽培種はまだありません。
7.毒素:毒キノコの旨味の素はL-イボテン酸(ibotenic acid)美味しくないキノコは食べませんから事故を起こすキノコは限定されます。
食べて美味しいと言われる毒キノコは、世界に広く分布するシャグマアミガサタケ(Gyromitra esculenta)、、テングダケ(Amanita pantherina)、ベニテングダケ(Amanita muscaria)など、一部のキノコに限られます。

ベニテングダケ(Amanita muscaria)

テングダケ、ベニテングダケの非常に優れたうまみの味覚はL-イボテン酸(ibotenic acid)、L-トリコロミン酸(tricholomic acid)が多く含まれるからともいわれます。
L-イボテン酸、L-トリコロミン酸は他のキノコ類にも微量に含まれることが多いという成分ですが、毒素として分類されています。
イボテン酸はグルタミン酸に近い旨みの素といわれます。
テングタケ科(Amanitaceae)とキシメジ属(Tricholoma)に特徴的に含有しますが、その他の属にも含有の可能性が否定できません。
イボテン酸が発見されたのは1869年。
ハラタケ目のキノコに多いともいわれる毒成分のイボテン酸 (Ibotenic Acid)
(C5H6N2O4:a-amino-2,3-dihydro-3-oxo-5-isoxazoleacetic acid)の近縁 にはイボテン酸還元体の トリコロミン酸(tricholomic acid)、分解産物のムッシモ-ル(muscimol:C4H6N2O2)があります。

イボテン酸、トリコロミン酸含有キノコ                        テングタケ科(Amanitaceae)テングタケ属(Amanita)                               
*ベニテングタケ(Amanita muscaria)(日本では中部以北に産する)            
*テングタケ(ハエトリタケ)(Amanita pantherina)(日本ではどこにでも産する)    
*Amanita smithiana、 *Amanita strobiliformis、*Amanita cothurnata、*Amanita gemmata、キシメジ科(Tricholomataceae)キシメジ属(Tricholoma)
*ハエトリシメジ(ハタケシメジ)(Tricholoma muscarium)         
キシメジ科には永年食用としていたにかかわらず、ある年に中毒死者が複数でたスギヒラタケ属のスギヒラタケ(Pleurocybella porrigens)があります。8.毒素:脱毒して食用となるシャグマアミガサタケのギロミトリン北欧などの街中で売られているシャグマアミガサタケ(Gyromitra esculenta)
は中華料理にも使用されますが、シャグマアミガサタケのギロミトリン(Gyromitrin)から体内生成されるMMH(モノメチルヒドラジン)(monomethylhydrazine)もアマトキシンと同様な猛毒。
水溶性ですから脱毒できますが、欧米や中国では脱毒しそこなったシャグマアミガサタケの事故が時々あるようです。
またMMH(モノメチルヒドラジン)はロケット燃料にも含有されている毒素。
気体によって中毒が起きますので、宇宙開発でロケットを扱う技術者や労働者などに事故があり、危険視されています。            
ギロミトリン(Gyromitrin)含有キノコ                         ノボリリュウタケ科(Helvellaceae)                                
ノボリリュウタケ属(Gyromitra)                             
*シャグマアミガサタケ(Gyromitra esculenta)
シャグマアミガサタケは赤熊(シャグマ)とのあだ名から命名。9.毒素:脱法ドラッグとなるシビレタケ属のシロシビン(Psilocybin)(詳細は下記に分割掲載)「マジック・マッシュルームの幻覚作用:毒素シロシビンとは」
 キノコ毒素のシロシビン(Psilocybin:C12H17N2O4P)はシロシン(サイロシン:psilocin)のリン酸エステルで、麻薬指定されている幻覚性物質 (Hallucinogenic)。

シロシビンが安定した形ですが、シビレタケ属(Psilocybe)にはシロシビンとベオシスチン(baeocystin:C11H15N2O4P)双方の物質が共存します。
マジック・マッシュルーム (magic mushrooms) と呼ばれ、裏の世界ではLSDなどの代用薬品となっていますが、栽培はもちろん、個人輸入も、所持も(日本では)禁止されています。10.毒素:ヒトヨタケのコプリン(Coprine)はアルコール摂取が危険コプリン(Coprine:N5-1-hydroxycyclopropyl-L-glutamine)はアミノ酸のグルタミンに似た物質。
アルコールの摂取があると、毒性を発揮します。
アルコールの分解酵素アルデヒド脱水酵素(aldehyde dehydrogenase)が作用しなくなり、血中にアセトアルデヒトが蓄積されていくからです。
アルコール依存症の治療に使用される医薬品のジスルフィラム(Disulfiram)(商品名アンタブス、Cyanamide Antabuse)はこの作用を利用しています。
ヒトヨタケが日本では知られていますが、アフリカ種など幾つかがあります(John Hempel, University of Pittsburgh)
コプリン(Coprine)含有キノコ。
ヒトヨタケ科ヒトヨタケ属(Coprinus)
*ヒトヨタケ (Coprinus atramentarius) (属名:インク帽子: inky cap)
*ササクレヒトヨタケ(Coprinus comatus)コプリン含有は確認していませんが、有毒といわれます*Coprinus fuscescen*Coprinus insignis*Coprinus quadrifidus*Coprinus variegatus.11.毒素:腎臓障害を起こすオレラニン(Orellanine)オレラニン(Orellanine:3,3',4,4'-tetrahydroxy-2,2'-bipyridine-1,1'-dioxide)
はフウセンタケ属(Cortinarius)の通称ソーレル・ウェブキャップ(Sorrel Webcap mushroom)
(Cortinarius orellanus)(英名poznan cort)とその近似種4-5種類に含有する毒素。
この種からは近似毒素のコルチナリン(cortinarin)も検出されています。
腎臓障害(nephrotoxic)を起こす毒素として知られ、病状は長期化するようです。
喉の激しい乾き、頻尿から頭痛、筋肉痛、寒気、痙攣から意識不明になります。
ひどくなった場合の致死率は15%くらいだそうです。
猛毒の部類ですが、ソーレル・ウェブキャップは食用に誤認するほどの味覚が無く、事故率は高くありません。
日本ではヌメリササタケが危険です。
オレラニン(Orellanine)含有キノコ*オオツガタケ(Cortinarius claricolor var.turmalis)
*ムレオオフウセンタケ(Cortinarius praestans)                     
*ヌメリササタケ(Cortinarius pseudosalor)
*クリフウセンタケ(Cortinarius tenuipes)12.毒素:緑内障の治療に利用されるムスカリン(muscarine)ムスカリン(muscarine:C9H20NO2 hydroxy-N,N,N,5-tetramethyl-, (2S-(2alpha,4beta,5alpha)
アセタケ属(Inocybe.) とカヤタケ属 (Clitocybe)に含有されます。
ムスカリンはベニテングタケ(Amanita muscaria)から最初に単離されたため、ムスカリンと名付けられたアルカロイドの一種です。自律神経を刺激するアセチルコリンの発現促進物質で、医療分野ではムスカリン・アゴニスト(muscarinic agonist)として著名。
1957年に合成されてからは、緑内障の治療に利用されるようにもなりました。
毒素のムスカリンに中毒すると、発汗、よだれなどの症状が出るために、日本ではムスカリン含有キノコが「汗茸、アセタケ」と名付けられました。
ムスカリン含有キノコフウセンタケ科アセタケ属 (Inocybe)
*キイロアセタケ(Inocybe lutea)
キシメジ科カヤタケ属(Clitocybe)
* ホテイシメジ( Clitocybe clavipes)13.キノコ毒素解毒方法の医療例アマトキシンの解毒にはペニシリンが有効といわれます。
日本では緊急の解毒のために、炭粉を使用する習慣がありますが、欧米の民間治療ではアマトキシンの緊急解毒に補酵素のα-リポイック酸 (α-lipoic acid)*、肝臓解毒アミノ酸類のグルタチオン(Glutachione) *を使用します

シャグマアミガサタケのギロミトリン解毒にはビタミンB群のピリドキシン(pyridoxine)(B-6)が有効といわれます(塩酸塩25 mg/kgの静脈注射)。

ムスカリンには副交感神経拮抗薬のアトロピン筋肉内注射か静脈注射が有効といわれます。
アトロピン(atropine)は語源となったナス科ヘラドンナ(Atropa belladonna)やハシリドコロ(Scopolia japonica)などの植物アルカロイド毒としても有名。

*グルタチオンはグルタミン酸、システイン、グリシンの3種のアミノ酸で構成されるトリペプチド。
体内細胞に存在する。濃度が低くなると薬物解毒力が低下することが知られています。
*α-リポイック酸はチオクト酸(Thioctic acid)
(1,2-dithiolane-3-pentanoic acid)とも呼ばれ、生体内に多く分布しています。
天然のα-リポイック酸は肉や野菜類に豊富に含有され、クエン酸回路(クレブス回路、TCA回路)などでは補酵素の役割をします。
チオクト酸の医薬品は強肝、慢性肝炎、糖尿病、解毒等に使用します。
α-リポイック酸(チオクト酸)は医薬品だけでしたから副作用は必要悪でしたが、サプリメントとして日常的に化学合成されたα-リポイック酸を摂食することは副作用がありますのでお奨めできません。
抗酸化作用が強いビタミンC、Eなどを活性化させますので、美容や老化防止に期待された物質ですが、CoQ10同様にそれ自体が作用する物質ではありません。
α-リポイック酸はCoQ10同様に、エネルギー産生のあくまでも補酵素です。

(しらす・さぶろう)
初版: 2004/10/17改訂版:2010年10月改訂版:2014年7月改訂版:2017年11月改訂版:2024/10/25