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水族館で群泳するキハダ・マグロの子(Thunnus albacares:英名:Yellowfin tuna)
1.コシナガ・マグロ(Thunnus tonggol:Longtail tuna)

コシナガ・マグロ(Thunnus tonggol:英名:Longtail tuna)(クアラトレンガヌー:マレーシア)
マレーシアの魚市場で驚くのはサバ科の小型回遊魚が安いこと。 タイ南部、インドネシアからの輸入も多いだろうが市場では日本で珍重されるヒラソーダ(Auxis thazard)、スマ(Euthynnus affinis)、キハダ・マグロの子(関東ではキメジマグロ:Thunnus albacares)、コシナガ・マグロ(Thunnus tonggol)などが日本流にいえば激安。 アジ類や養殖淡水魚と変わらない価格。 理由は明白。 伝統的なアジア料理には赤身の小型回遊魚類では脂が少なすぎる。 この類の魚は鮮度の良い刺身がベストだが魚を生食する文化が無い国では「宝の持ち腐れ」。 いずれアジアの保冷流通システムが発達し、刺身や生鮮寿司が普及してきたら価格は跳ね上がるだろう。 タイはマレーシアに近い南部の漁港で回遊魚の水揚げが多いが、現状では保冷インフラ整備が進まないタイ国内向けではなく、マレーシアや日欧など遠い海外へ冷凍や加工で輸出することが多い。

コシナガ・マグロ(Thunnus tonggol:Longtail tuna)(ジョホールバル市場)

左がジョホールバル市場.右がクアラルンプール市場のコシナガ・マグロ. コシナガはクロマグロと変わらない美味.尾の部分がクロマグロより長いので腰長と呼ばれているが、その他の外観はまさにクロマグロ.価格はキロ6-8リンギ(200円前後)と非常に安い

コシナガ・マグロ(Thunnus tonggol:Longtail tuna).(ジョホールバル市場)
2.スマ・カツオ(Euthynnus affinis:Black skipjack)

スマ・カツオ(Euthynnus affinis:英名:Black skipjack)(ジョホールバル).
スマ・カツオとヒラソーダ・カツオの簡単な見分け方は腹部の斑点ですが、それだけで区別してよいのかは疑問.

アジアの中華系人が好む香港風土鍋チキンライス(clay pot)の具をサバ科の魚に変えた料理(写真)もあるがメジャーではない。(クアラルンプール)
 お客の要望に合わせてスマを様々な形に捌く。(クアラルンプール)
ヒラソーダに外観が酷似(属違い)して、腹部に複数の黒点があるスマまたは通称ヤイト(*腹部の黒点がお灸の跡に似ている)は同じ大きさと鮮度ならばカツオ(Katsuwonus pelamis)を凌ぐ美味. カツオの刺身が7-800グラムのスマと勝負できる大きさは3キロ以上. 新鮮なスマ刺身の美味は獲りたての100キロを超える大型天然本マグロ(Thunnus orientalis)の赤身(下のクロマグロ解体写真くらいの大きさ)に匹敵します.

3.ヒラソーダ・カツオ(Auxis thazard:Frigate tuna)
マレーシアで本カツオ(Katsuwonus pelamis)を見ることは稀ですがスマ(ヤイト)カツオ(Euthynnus affinis:英名:Black skipjack)、ヒラソーダ・カツオ(Auxis thazard:英名:Frigate tuna)、マルソーダ・カツオ(Auxis rochei)は全国に出回ります。 ヒラソーダは熱帯と温帯を回遊する魚.タイ南部では珍しくありません.
 スマが数匹混入していますが大部分はヒラソーダカツオ
ヒラソーダは熱帯と温帯を回遊する魚.タイ南部では珍しくありません. スマが数匹混入していますが大部分はヒラソーダカツオ

写真上は左右ともにヒラソーダカツオ.左が静岡県伊東近海産. 右がマレーシア産.尾がコシナガに似て長いのがマレーシア産の特徴.
4.マルソーダ・カツオ(Auxis rochei)
 (写真上)マルソーダ・カツオ(Auxis rochei)。 ヒラソーダも混入しています. (クアラルンプール)
 写真上最上段はヒラソーダ.下の2匹はマルソーダ・カツオ(Auxis rochei)(相模湾)
(参考)5.ハガツオ(Sarda orientails)
 マレーシアでもハガツオ(Sarda orientails)は少ないがベトナムの市場(ニャチャン)では時折売られている. 英名はホンガツオ同様にbonitoという人が多い. 味見はしていないが日本同様にカツオやスマよりだいぶ劣ると思われる. 海域で肌の文様が異なり、ベトナム海域ではかすれた横筋が入ったオリエンタル種(Sarda orientails)
 神奈川県相模湾のハガツオ(Sarda orientails)
(参考)6.カツオ(ホンガツオ:Katsuwonus pelamis )
 マレーシアでは見ることが少ないがベトナムの市場(ニャチャン)ではカツオ(Katsuwonus pelamis )がごく普通. 個人的感想では暖海ゆえに3キロくらいでは日本ほど美味しくない. 英名はbonito,
アジアでは丸もの(whole)を小分けにする場合、フィレ(filet:日本式では3枚)におろすより輪切りが多い. これが欧米の流れを受け継ぐオセアニアとなるとフィレが多い. 販売時にカットしないと血液が多い赤身魚は酸化が激しく、見栄えが悪い.
(参考)7.メジマグロ:Thunnus orientalis)とキメジマグロ(Thunnus albacares)

写真上段はクロマグロの子(関東ではメジマグロ:Thunnus orientalis:英名:Pacific bluefin tuna)、下段左は捌いたメジマグロ. 下段右は捌いたキハダマグロの子(キメジマグロ:Thunnus albacares:英名:Yellowfin tuna). 美味しいクロマグロは赤身の色が濃いのが特徴(神奈川県佐島港). キハダマグロ(黄肌)は脂が少ないので幼年のキメジは市場価値が薄い.
(参考)8.クロマグロ(Thunnus orientalis:Pacific bluefin tuna)
(写真上)メキシコ産クロマグロの解体(東京都築地市場)

ニュージーランドでもマグロは高級魚.キロ4,000円を超える. 外観と価格からはクロマグロのようですが切り身だけではわかりません. 販売の際は種類を特定せずツナ(tuna)とだけ表示. *ロハスケの食在亜細亜ではオセアニアをアジア圏に入れています.

クロマグロ(Thunnus orientalis:英名:Pacific bluefin tuna) (オークランド:ニュージーランド)
(参照)9.ビンナガ・マグロ(Thunnus alalunga)
 ビンナガ・マグロ(Thunnus alalunga:Albacore)(千葉県銚子港) マグロ類では最も価格の安い種類.
写真はありませんが、このほかではメバチマグロ(Thunnus obesus:英名:Bigeye tuna)が主要マグロ類(神奈川県三崎港が水揚げ漁港として著名)
(生鮮食材研究家:しらす・さぶろう)
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